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氷河期世代は「自己責任」が嫌いです

「自己責任」なんて言う言葉は嫌いです。 

全員に同じチャンスが与えられた中であえてその道を選ばずに、または努力をしなかったつけが回ってきて苦労するのであれば、「自己責任」と言っても良いのかもしれません。 

しかし、就職氷河期の場合は、他の世代と同じチャンスは与えられませんでした。 

就職氷河期世代は第二次ベビーブーム世代でもあるので、前後の世代に比べて競争は激しかったはずで、努力をしなければ大学にだっていけません。

今のようにFランク大学なら……、ということもありません。 

バブル世代に比べて大学に入るためには努力が必要でした。

それゆえ、バブル世代から「就職できなかったのは自己責任」なんていわれると、殺意を覚えます。バブル期入社組は脳内お花畑じゃないかと思うほどです。 

目次

人材がいない?

「当社では、30代後半から40代前半の層が薄くなっています。2000年前後に構造改革で採用を極端に減らしたためです。その世代が中間管理職として一番パワーをもたないといけない時代にさしかかってきました。キャリア採用もしていますが、なかなか人が集まりません」

https://news.careerconnection.jp/?p=44419

旭化成の社長さんが語ったことですが、この世代が社会にでるときに「不景気」を言い訳にして採用を極端に減らしたことの自己責任ですよね。

ブーメランでそれこそ自己責任で返ってきただけなのに,何を今更言っている」と思うのは、他ならぬ就職氷河期です。

この社長さんは当時の採用計画に関わっていないのでしょうけど、文句をいうなら、当時の採用計画を立てた人に言ってほしいものです。

それと、デフレ不況を良しとして放置した当時の御用経済学者と政治家たちに文句を言うべきです。

今からでもこの世代を育てる気持ちで、多少経歴や経験が不足していると感じていても積極採用してみたら良いのではないのでしょうか。

今までチャンスを与えられなかっただけで、場を与えられたのなら大化けする隠れた人材なのかもしれませんよ。

この社長が言っている世代は、企業が人材育成することを放棄した世代です。

何を今さら言っているのでしょう。

機会に恵まれなかったことは、決して自己責任ではありません。

正社員で就職できても他世代に比べて低い収入 

会社に大量に存在するバブル入社組が上に使えているために、就職氷河期世代の勝ち組と呼ばれる人たちの昇進昇格が抑制されているからです。 

また、採用人数が抑えられていたために、部下付きになるのも多世代に比べて遅いです。

バブル世代には部下のいない名ばかり管理職が多いですけどね。

名ばかり管理職でも役職手当がつくので、年収は高くなります。

しかし昇進すらさせてもらえない氷河期世代の年収は低く抑えられたままです。

正社員で入社できたとしても、研修費用を抑えてしまったために、バルブ入社組に比べて研修を受ける機会に恵まれなかったのが氷河期世代です。

研修を受ける機会を与えずして、何が自己責任なのでしょうね。

これは,この世代を育てなかった世代の責任です。

第三次ベビーブームは来なかった 

ちょっと考えれば、来るわけなかったことぐらいわかりますよね。

特別頭が良い人でなくても分かるはずです。 

子どもを生み,育てるためには何が必要ですか? 

まずは先立つお金が必要となります。 

男性であれ女性であれ、相手にある程度の経済基盤と社会経験を求めるのが普通ではないでしょうか。

そのような自分、もしくは相手でなければ、親は反対するでしょう。 

就職氷河期のころ、「若者はなぜ結婚しないのか」なんてことをずれた角度から真面目に論じていた本だってありました。

突っ込みどころが満載で、読むに耐えませんでしたけどね。 

「年収200万同士のフリーター同士が結婚すれば,世帯年収が400万となりるから子どもを育てることができる」だって。 

どう思います? 

フリーターに産休や育休はないし、女性が働けない間は男性の年収200万だけで生活しなければならないということがすっぽり抜け落ちていることが、普通の感覚ならわかりますよね。 

子どもなんて生み育てられるわけがありません。 

女が子どもを産まないのではなく、産みたくても産めない経済状況に誰がした。 

「なぜ女は子どもを産まないのかなあ」 

なんて、寝ぼけたことを言ったいた政治家やTVに出ている文化人たちがいました。

この人たちの頭の中は、今も変わっていない可能性があります。 

TVでこのようなことを言っている人たちは、お金に苦労をしたことがなく、家事・育児は妻にすべて丸投げだったから、明後日の方向を向いた発言をしているのでしょうね。 

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